理系と学ぶ家庭菜園術

理系なりの解釈で野菜づくりを学んでいきます

【大豊作!!】トマトのソバージュ栽培【実録】

 

こんにちは、けいたろうです。

だんだんと日が長くなり、寒さも少しは和らいできましたね。

家庭菜園に慣れている方々はそろそろ夏野菜の育苗を始める頃ではないでしょうか?

私のように苗は購入するよ、という方も「今年はどんな夏野菜を育てようかな」と思いを馳せている方もいるはずです。

そこで今回は昨年の私の実体験に基づいた、トマトのソバージュ栽培についてご紹介したいと思います。

ソバージュ栽培って比較的新しい考え方で、調べてもあまり情報がでてこないんですよね・・・

この記事が少しでも、皆さんのお役に立てますと幸いです。

 

あの・・・そもそもソバージュ栽培って初めて聞くのですが・・・?

大丈夫!
今回はまだ試したことがない人でもわかるように、詳しく解説しますよ

ソバージュ栽培はこんな人におすすめ!
・とにかくたくさん収穫したい方
・お仕事などでなかなかお世話ができない方
・新しい栽培方法にトライしてみたい方

 

ソバージュ栽培とは

そもそもソバージュの意味って?

「ソバージュ」はフランス語で「野生の」という意味があります。

ソバージュというヘアースタイルを耳にしたことがあるかもしれません。

無造作感をおしゃれとする野性味のあるウェーブのかかった髪型をさします。

 

栽培における「ソバージュ」

野菜栽培におけるソバージュとは、ずばり”野生に近い”状態で栽培をすることです。

後ほど詳しく説明しますが、わき芽かきなんてしません!

「いやいや、わき芽をかいて1本仕立てや2本仕立てにするのが一般的じゃないの?」なんて声が聞こえてきそうですが、ソバージュ栽培ではこれが正解なのです。

これまで不正解と言われてきた栽培法こそ、今回ご紹介するソバージュ栽培なのです。

なんだかソバージュ栽培に興味がわいてきましたか?

 

ソバージュ栽培との出会い

私がソバージュ栽培に出会ったのは、GABA高蓄積トマト「シシリアンルージュ ハイギャバというトマトのモニター栽培に参加したことがきっかけでした。このトマトは通常のシシリアンルージュよりもGABA含有量が多くなるようにゲノム編集されたトマトです。

ゲノム編集という言葉は少し怖いイメージもありましたが、品種改良を効率的に行う手法だということがわかり、モニターに参加することにしました。

私はそれまでシシリアンルージュという品種を聞いたことがなかったのですが、調べてみると「加熱用の地中海トマトで、ソバージュ栽培に適している」とのこと。私はここで初めて「ソバージュ栽培」という言葉を知りました。しかし、比較的新しい栽培法で、調べても十分に情報が手に入らず、手探りの状態で栽培をスタートさせました。

 

シシリアンルージュ ハイギャバにご興味のある方は下記リンクから

p-e-s.co.jp

 

ソバージュ栽培のメリット

ソバージュ栽培で私が個人的に感じたメリットは2つあります!

①省力化できる
②収穫量が増える

 

順番に説明していきます。

 

メリット:①省力化できる

週末ファーマーからすると、こんなにありがたいことはありません!だってわき芽は放置でいいのですから!

先ほどからご紹介しているように、この栽培ではわき芽のお世話はほとんどしなくてもいい栽培法です。ここで”ほとんど”と言っているのは、株元の風通しをよくするために下のほう(1~2段目の果房あたり)までのわき芽はかいたほうが理想だからです。

しかし、株元以外は本当に放任です。私が実際に栽培していた写真をあとでお見せしますが、本当に生い茂っていますよ。笑

ちなみに昨年はコンパニオンプランツとして、スイートバジルとともに栽培しています。

 

メリット:②収穫量が増える

これは単純な話ですが、わき芽を取らない分果房が増えるという理屈です。昨年は4株栽培していましたが、ピーク時には4株合わせて毎日20個~30個くらい収穫できていました。シーズン通してだと計600個以上は収穫できました。昨年は長雨のため、栽培を途中で断念しましたが、長雨がなければもっと収量は増えていたと思います。

 

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そのほかのメリットとしてソバージュ栽培では葉や根が旺盛に育つことから、裂果や尻腐れなどが生じにくいようです。昨年は結構裂果させてしまいましたが、確かに尻腐れの症状は全く見られませんでした。

 

ソバージュ栽培のデメリット

ソバージュ栽培で私が感じたデメリットは2つあります。

①収穫しづらくなる
②品種が限られる
③毎日畑を見に行く必要がある

 

デメリット:①収穫しづらくなる

栽培のためには枝を支えるためのネットが必要となってきます。私は10cm網目のネットを使用しましたが、ネットの向こう側にあるトマトは手を網目の中に入れなければならず、若干取りづらかったです。ただ私はそれほど手が大きくないので、そこまで大きなストレスにはなりませんでした。それにたくさん獲れるのであれば、こんなデメリットなんて気になりません!

 

デメリット:②品種が限られる

これは少しネックだと思います。一般的にソバージュ栽培が向いているとされる品種を列挙します。

ソバージュ栽培向けの品種
シシリアンルージュ
・ロッソナポリタン
・サンマルツァーノリゼル

 

どれも家庭菜園ではあまり一般的ではないですよね?

ミニトマトや中玉トマトであればわりと樹勢も強く、ソバージュ栽培に適した品種もあるのではないか?と考えていますが、これは今後検証していく必要がありそうです。もし皆様の中で、すでに色々試されている方がいらっしゃたら教えてください!一般的な品種でもソバージュ栽培ができたら、私も絶対に試してみます!!

 

デメリット:③毎日畑を見に行く必要がある

これは嬉しい悲鳴ということですが、毎日たくさん獲れるので1日でも収穫をさぼると熟したトマトが大量に生った状態で放置されることになります。栄養素を未熟な果房に届けるため、こまめな収穫が理想です。私はほぼ毎日仕事終わりに畑に出向いていました(笑)

 

私のソバージュ栽培

では私が昨年実際に行った栽培を具体的に紹介します。

少し見づらいのですが、丸で囲った部分にトマトを植えています。

株間1mで2畝にまたがるように合掌型支柱を立てました。

これだけ広く株間を取っておかないと、わき芽が育つスペースがなくなってしまうのですね。実際に栽培をしてみた感想ですが、90cm~100cmの株間が適切な気がしています。

 泥はね対策として、黒マルチも敷いています。夏は雑草がすぐ生えてきますから週末ファーマーとしては雑草対策も兼ねられて一石二鳥です。

 ネットは10cmの網目のものを使用しました。枝はところどころ網に固定する必要があります。私は麻紐を使っていましたが、誘引用のテープなどでもいいそうです。収穫のしやすさを優先して、大きな網目にすると今度は枝の重みに耐えられるか心配かな、と感じましたので10cmは結構いい選択だったと思っています。

 ソバージュ栽培では背丈も大きくなることが予想されますので、私は210cmの支柱を購入して使用しています。

 

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シシリアンルージュは中玉トマトですがソバージュ栽培では実が少し小ぶりになりますので、ミニトマトサイズがたくさん収穫できました。加熱用トマトですが、生でもおいしくいただけます。しかし加熱用トマトだけあって、トマトソースを作ったときはそのおいしさにびっくりしました。コンパニオンプランツであるバジルとの相性も最高ですので、トマトとバジルはぜひ一緒に育ててみてくださいね!

さいごに

ソバージュ栽培の魅力は皆さんに伝わったでしょうか?私は質より量!というタイプですので、ソバージュ栽培が最高に気に入りました。まだソバージュ栽培を試したことがない、という方はぜひ今年の夏に試してみてはいかがでしょうか。私もシシリアンルージュ以外でソバージュ栽培に適した品種がないか、いろいろ試してみたいです。

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次の更新をお楽しみに!