理系と学ぶ家庭菜園術

理系なりの解釈で野菜づくりを学んでいきます

緑肥栽培で気を付けるべきポイントとは?注意点など4選をご紹介!

こんにちは、けいたろうです!

最近注目されている緑肥ですが、緑肥を育てる上で必ず押さえておきたいポイントがありますので、今回はそのポイントを4つに絞って解説していきます。

 

この記事はこんな人におすすめ!
・緑肥に興味がある方
・豊かな土作りに興味がある方
・家庭菜園をとことん楽しみたい方

 

この記事の結論
緑肥は計画的に栽培して、草丈や多様性にも注意しよう!

 

ポイント① 栽培は計画的に

緑肥を利用する場合、作物の栽培前に緑肥を土に漉き込むことで土づくりを行います。

つまり、①緑肥の生長期間、②緑肥を土に漉き込んでから寝かせる期間、③作物の栽培開始時期、を見込んだうえで緑肥の種まきをする必要があるということです。

ちなみに緑肥を漉き込んでから土の中で寝かす期間は季節によりますが夏では最低1週間、冬では最低3週間は必要と言われています。

 

緑肥栽培スケジュール例

また、緑肥の栽培期間は長く育てるほどイネ科の植物などは茎が太く硬くなる(炭素比率が上がる)ため、漉き込む作業が大変になるのと同時に、分解に必要な期間が長くなります。

茎が太くなった植物を裁断するなどの作業はご自身の手持ちの道具と相談する必要がありますので、緑肥は無理に大きくしすぎずに適度な大きさで刈り取ってしまうのも賢明な判断です。

ちなみに一般的にイネ科は出穂前、マメ科は開花前が最適な漉き込み時期とも言われています。

緑肥を土づくりに活用するには作付け計画をしっかりと考えたうえで種まきをしましょう!

 

ポイント② 目的を意識して緑肥の科を選定する

緑肥に利用される植物にはイネ科、マメ科、キク科、アブラナ科の大きく4つの科の植物があります。

それぞれの役割についての詳細は過去の記事をご参照いただければと思いますが、土づくりにおいて何を重視するのかによって育てるべき緑肥を決める必要があります。

土の団粒構造を豊かにしたい、窒素分を補いたい、センチュウを駆除したい、次年度使えるワラを手に入れたい等の目的をもっていれば緑肥の品種選びも困らなくなりますよ。

ちなみに次に述べることとも関連しますが、緑肥を育てる際には1種類だけでなく複数の科や品種をミックスして育てることをオススメします。

 

rikeinokateisaien.hatenablog.com

 

ポイント③ 多様性を豊かに

緑肥を植える上で、ぜひ意識したいのが緑肥の種類です。

田畑、人工林など人為的に管理されている区画では1種類のみから成る生態系もあり得ますが、自然界を見渡して1種類の植物だけが繁茂している光景は目にしたことがないと思います。

緑肥も自然界と同じように様々な科、品種を混ぜて栽培することで土の中の生態系もより複雑になり、豊かな生物多様性が生み出されます。

この生物多様性は微生物の活動を促し、団粒構造のある豊かな土づくりにも役立ちます。

 

種苗店などでは、緑肥の種をあらかじめブレンドした緑肥ミックスを販売しており、様々な緑肥の種が混合されています。

あらかじめ種がいい具合にブレンドされているため、自分で品種を選定してミックスする手間を省くことができますのでお手軽ですし、今はインターネットでも購入することができるので便利です。

私はこだわって品種を選びたいよ、という方は様々な緑肥の種が種苗店に販売されていますので、どれを育てような悩みながら選ぶのも楽しいと思います。

緑肥にはイネ科のように花を咲かせないまま土に漉き込むものもありますが、純粋にお花も楽しみながら育てたいという方にはクリムゾンクローバーやひまわり、マリーゴールドなどがおすすめです。

 

実は緑肥も連作障害が発生することがあるため、様々な緑肥を育てることで特定の病害虫の発生を防ぎ、連作障害の回避にも繋がります。

 

ポイント④ 緑肥の繁殖力を把握する

私たちがよく目にするクローバー(シロツメクサ)などは、緑肥としても利用できるマメ科の植物ですが、シロツメクサは繁殖力が強く、匍匐茎(地上を這うように茎が伸び、節から根が出る)でどんどん生息地を拡大していきます。

クローバーで地上を覆うことは、決して悪いことではありません。

他の雑草を抑制することにも役立ちますし、土の中では根粒菌がせっせと空気中の窒素を固定化してくれるため土壌が豊かになります。

しかし、きちんと管理をしないと他の作物に影響したり、漉き込みできなかった茎から再び繁殖を始めたりします。

特に春~夏にかけて育てる緑肥は気温等も相まって大きく、そして広く育つものがあるので注意が必要です。

 

まとめ

今回は緑肥を栽培する上で注意したいポイントを4つに絞ってご紹介しました。

どれも大事なポイントになりますので、ぜひ色々考えながら緑肥を活用してください。

今回は触れませんでしたが、栽培中の緑肥はバンカープランツとしても活用できます。

土づくりだけでなく、バンカープランツとしても緑肥植物を使ってみてはいかがでしょうか。

バンカープランツについては過去の記事をご参照ください。

 

rikeinokateisaien.hatenablog.com

 

では、次の記事でお会いしましょう!